May 21, 2014

【ユース】第38回日本クラブユース選手権(U-18)大会 関西地区予選第1戦 vsヴィッセル神戸U-18

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 プレミアリーグが一旦中断に入り、今週から始まるのは日本クラブユース選手権(U-18)の関西予選。昨年までは関西に4枠あったこの大会も、拡大開催への変更に伴い5枠に増加。関西Jアカデミーにとっては例年以上に「緩さ」も感じられる変更ですが、プレミアリーグとはまた異なり心機一転臨める戦いと言えるので新たなモチベーションを持って戦っていきたいところでもあります。初戦は、プレミア開幕戦で完敗と言わざるを得ないほど悔しさを味わったヴィッセル戦に。今度こそヴィッセルから勝ち星を得るべく、アウェイのいぶきの森へ乗り込みました。

 夏を思わせる日差しが降り注ぎ、今季初の給水タイムも導入された中での一戦。まるで、クラ選予選開幕に合わせて「熱い夏」の扉が開いたようでした。そんないぶきの森でガンバユースが見せたのは、アツいプレートハートでした。



ヴィッセル神戸U-18 2−2 ガンバ大阪ユース [公式記録]
@いぶきの森球技場第2天然芝グラウンド
得点者:(ヴィッセル)'31米澤令衣、'34中坂勇哉、 (ガンバ)'16・'62平尾壮


 応援する我々も当然ながら、選手だってきっと「もうヴィッセルには負けたくない」という思いが強かったと思います。そろそろヴィッセルの前で勝どきを上げたいなって私も思っていました。でも、何より強く思ったのは、先月のプレミア開幕戦のような、こちらが「何も出来ない」ようなサッカーはして欲しくないなということ。自分たちらしく、ガンバユースらしく戦い抜いてから結果を追求したいというか、そういう気持ちが強かった試合前でした。もちろんこの試合がプレミアリーグではなく、クラ選予選という突破のハードルも比較的低めの予選だからこそこういった考えに至ったわけですが。

 また、大会が変わることによってメンバーに変化が見られるのかも気になるところでした。好調を維持したい気持ちもありつつ、チームの底上げも図りたい…そのバランスを維持するのはとても難しいことなのですが、ガンバはどんなメンバーが出てくるのか、興味津々でした。ところが、蓋を開けてみると、意外なほどに顔触れは変わらず、リーグの延長戦とも思わせるほど、メンバーを変えることなくヴィッセルに挑むことになったのでした。


ガンバ大阪【ユース】
クラ選関西 vsヴィッセル神戸U-18
9 睫攵歓諭2)
7 嫁阪翔太(3)
10 岩本和希(2)
6 市丸瑞希(2)
8 山拓海(3)
11 平尾壮(3)
13 吉村弦(3)
5 吉岡裕貴(2)
3 前谷崇博(3)
24 初瀬亮(2)
1 林瑞輝(3)

 顔触れには大きな変化はありません。ただ、違ったのは布陣。嫁阪をボランチからトップ下、平尾を左のワイド、岩本を右のワイドにと、やや相手の3トップ気味の布陣を意識した構成で臨んできました。いい流れだった構成、特に個人的には市丸・嫁阪のコンビがかなり充実してきている印象だったので、そこを動かしたことがどう影響するかは、少し懸念でした。
 対するヴィッセルも、ざっと見た感じはレギュラークラスが多かったようなので、クラ選予選と言ってもなんだかんだで「ガチ」さ満載だったようですね。もちろん、予選と言えど初戦ということもあったのかな。

 気迫十分でこの日を迎えたガンバ。そんな気持ちが伝わって来たのは、前半が始まってそう時間が経たないうちから。布陣を変えて中盤を厚くしたことも功を奏したか、主導権はガンバが握っていきます。睫擇ら市丸までの前半分に位置する選手達は、ここのところ機能しているプレッシングをここでも披露。前線が追い、相手が選択肢を失う状況まで追い込みボールをかっさらう。そしてマイボールに出来れば、すかさず縦に鋭くボールを出したり、大きく開いて両SBを使ってサイドからも速い攻撃を仕掛けていました。今年の戦い方がだいぶ整理されてきたというか、守備から攻撃への流れが澱みなくなってきたということでしょうね。

 前線からの守備が安定し、奪いたい位置で奪える守備が出来ていたガンバは必然的にポゼッションも上がり、ボールが良く回ります。そんな中で16分、ゴール前やや左寄りのところからFKを獲得。右足で蹴るには絶好の角度だったわけですが、ここでボールをセットしたのは平尾。先週サンガタウンでも決めた右足が再び火を吹くか?!と固唾を呑んで見守った我々の前で平尾はまたも見せてくれました。右足インフロントで強烈に蹴ったボールは、ファーサイドネットに突き刺さり待望の先制点をゲットします。これはもう、平尾壮様々としか言いようのない素晴らしいFKでした。2試合連続のFK弾が決まり、ヴィッセル相手にリードを奪います。いい流れからセットプレーで先制。上々すぎる立ち上がりだったガンバでしたが、先制してこれからと言うところで、睫擇まさかの負傷。給水タイムに入った時、ふと倒れてる睫擇傍ど佞い燭錣韻任垢、まさか×印が出るとは…プレミアリーグでも得点ランクトップに君臨するストライカーをアクシデントで欠くことになったのは、痛手でした。

2戦連続のFK弾を決めた平尾にチームメイトが駆け寄る。

ガンバ大阪【ユース】
クラ選関西 vsヴィッセル神戸U-18(睫敝藹交代後)
11 平尾壮(3)
7 嫁阪翔太(3)
10 岩本和希(2)
6 市丸瑞希(2)
8 山拓海(3)
4 園部凌平(3)
13 吉村弦(3)
5 吉岡裕貴(2)
3 前谷崇博(3)
24 初瀬亮(2)
1 林瑞輝(3)

 睫擇紡紊錣辰徳り出されたのは、園部。今季はレフトバックを主戦場にしているものの、元々マルチなプレーヤー。ということで、平尾が1トップに上がり、左のワイドに園部が入りました。しかし、給水タイムと睫擇アクシデントで下がったことで流れが傾き始めます。ちょっと選手達も動揺してたのかな…という感じで、さっきまでとは風向きが一気に変わってしまいます。すると一発のカウンターから失点。ある意味ヴィッセルといえばこういう攻撃してこそだなと思い起こされるような、そんなゴールまでの流れ。実に悔しい失点でした。さらに傾いた流れを利用するかのように攻勢に出るヴィッセル。今度はCKからこぼれを押し込まれて、あれよあれよと言う間に逆転を許してしまいます。この失点は大きかったですよね。同点で食い止めなければいけなかった流れで、セットプレーからやられてしまったのは、悔しさが膨れ上がります。こういうところで我慢できるかどうかが、チームだったり個人だったりの強さになっていくと思うので、こういう経験は糧にして欲しいところです。
 正直なところ、これから失点がもう少し続いてしまうのかも…と、思ったりもしたのですが、こういうところでチームを奮い立たせてくれる選手がガンバに現れます。それが、平尾でした。先制ゴールもそうですが、逆転されてからのガムシャラっぷりこそが、この試合での平尾を語る上で重要じゃないかなと思います。ほんとにチームを引っ張ってくれていました。ただ闇雲に走ってるだけじゃなく、目に力がありました。そういうところを写真に収めるべきだったのですが…すみません。平尾が最前線から機動力となってチームにエネルギーを与えるからこそ、これ以上崩れることがなかったと言えるし、平尾のチームに変化していっていました。なんていうエネルギーなんだろう…ボールを追い、挟み込んで奪えばすかさず前を向いてチームのプレーエリアを前へ前へと引っ張っていく平尾。そんな平尾の推進力に、チーム全体が引っ張られていました。まだまだこれから、そう叫んでいるような平尾の姿に、我々もアツくさせられました。
結局前半の中で追いつくことは出来なかったものの、まだまだ再逆転の可能性を感じさせる内容で、後半にも期待が持てました。

 前半、思わぬアクシデントから流れが変わったものの、自力でリズムを取り戻せたガンバ。たとえリードを奪われていても、平尾を中心に強気の姿勢を前面に押し出してヴィッセルに挑みます。どちらかと言えば、意気消沈してしまいがちな展開でしたが、林や前谷、初瀬を中心に後方からよく声が出ることで雰囲気を盛り立ててくれています。ここら辺は、今年のチームの良いところだなと常々感じます。たまたまそういった個性を持つ選手が揃っているということもあるかもしれませんが、萎縮せずのびのび発揮できていることが良い効果を出せているように思います。最後方からと、平尾の前線からの機動力。この2つが揃ったことで、また少しずつゴールへ迫れるようになります。すると62分、左サイドで園部がキープで溜めたおかげで上がってきた初瀬が見事なタイミングと走力を見せて園部を追い越します。そこに抜群のタイミングで出した園部のパスが通ると、初瀬は少し仕掛けてから低めのクロスを送ります。このクロスは中央で弾かれるのですが、こぼれ玉を拾った平尾が見事に枠を射抜いて再び同点に持ち込むことに成功します。決めた平尾は、さすがとしか言えないコントロールショット。エリア内の混戦でしたが、ネット右上部へ見事に突き刺さりました。また左サイドでの崩しも良かったです。園部はBチームでの2部リーグでも活躍していますが、このレベルでももちろん力を出せていたと思います。今年はサイドバックですが、中盤に入った時に魅せる相手を欺くパスのアイデアや、献身的な守備も印象的。初瀬と園部、両方とも試合で見たいと思えるだけに、監督はさぞかし悩ましいのではないかと推測されます。そんな左サイドでの競演もあって、同点になった試合は、ここから白熱した展開を見せます。

左サイドからのチャンスは意外性も多く、観る者を楽しませてくれた園部凌平。

ガンバ大阪【ユース】
クラ選関西 vsヴィッセル神戸U-18(後半)
28 武田太一(2)
11 平尾壮(3)
17 松岡秀平(2)
6 市丸瑞希(2)
8 山拓海(3)
4 園部凌平(3)
13 吉村弦(3)
5 吉岡裕貴(2)
3 前谷崇博(3)
24 初瀬亮(2)
1 林瑞輝(3)

 同点に追いついて少し経った67分に嫁阪を武田にスイッチ。嫁阪はFW的役割を求められていたのが、やややりにくさを感じたのかも?ボランチで光る選手だなと改めて思います。交代で入った武田、ここのところ途中起用でのFW一番手になった武田は、ここまでゴールこそ無いもののインパクトは日に日に大きくなります。武田に関しては、あとはゴールだけ、と言ったところ。当初は途中から入っても睫擇篳身のような献身さをなかなか見せられずにいました。けれど出てくるたびにフォアチェックの量も増えてきています。ここにゴールが加われば、さらに自信を深められるでしょうね。それだけに、この日放った強烈なミドルシュートがバーに弾かれたのは…持ってなかった…。今度は決めて欲しいところ。こうしてチームが活性化していく中で、さらに声を大にして言いたいのはこの日のボランチコンビの良さ!市丸はもはや言わずもがなの活躍なのですが、このヴィッセル相手でもさすがの出来。1vs1の局面でボールを持っている選手へのサポートに始まり、ボールを受けると誰にも想像のつかないリズムと視野の広さで局面を打開するパスを供給。ヴィッセルの中盤の守備陣は、後半に入り時間経過と共に暑さも相まって激しい守備が目立ちます。そんな時でも涼しい顔でチャンスに繋げられる能力は、ガンバアカデミー選手らしさ満点でした。そして、山。この日は市丸との関係もスムーズで、円滑なボール回しの主役に。特にヴィッセルはガンバのボランチを執拗に狙う守備をいつもしてくるわけですが、ここでは山も市丸バリのクールさで飄々とかわしては、パスを確実に通します。市丸のような派手さはないのですが、ボールを失う機会が激減していたと思います。悪い時には飄々さが軽さとなって現れてカウンターの起点になってしまうこともありましたが、飄々さの中に「ボールは放さない」という意志がよく見えていました。嫁阪といい市丸と言い、そして山と…ガンバユースのボランチ争いは熾烈を極めています。
そのボランチコンビが暑さの中でも奮闘する中、両軍運動量も低下し、オープンな試合へ。自陣で奪ってから素早く両DFラインの裏へ出されるボールに、両FW陣が追いかけてはそのままゴールへ突き進んでいく展開が多く見られました。平尾もかなり疲れが目立っていましたし、もちろんそれは相手も同じで積極的に交代を仕掛けてきます。ということで、岩本と平尾を下げていき最終的にはこのような布陣となります。

黒子役のように気の利くプレーを見せてくれた、山拓海。

ガンバ大阪【ユース】
クラ選関西 vsヴィッセル神戸U-18(終了時)
28 武田太一(2)
18 中村文哉(3)
17 松岡秀平(2)
6 市丸瑞希(2)
8 山拓海(3)
4 園部凌平(3)
13 吉村弦(3)
5 吉岡裕貴(2)
3 前谷崇博(3)
24 初瀬亮(2)
1 林瑞輝(3)

 松岡は意外なポジションでの起用でしたが、相手の左サイドが交代でリフレッシュされたことへのケアの意味合いが強かったと思います。かなり仕掛けて来られていたので、松岡のような気の利く守備も出来る選手を置いたのは展開的にもスコア的にも妥当だったと思われます。また疲弊していた平尾の交代も、馬力のある中村を入れることで前線からの守備を継続させたかったからでしょうし、妥当な采配だったと言えると思います。惜しむらくは、先に入った武田や中村にゴールが生まれれば…といったところでしたが、そこはヴィッセルもそう簡単にゴールを割らせてくれません。ヴィッセルの守備陣はイチかバチかのような守備も見られ、両チームにイラ立ちが現れていたのもその影響があったと思われます。その辺は、主審がもっとコントロールするべきではなかったでしょうかね。ということで、両者勝ち点1を分け合う結果になりました。2失点はしたものの、バタついた時間帯を冷静になれるようにできれば防げた失点だとも思うので、今後は課題にして欲しいところかもしれません。

 ということで、またもやヴィッセルには勝てなかったガンバ。でも、平尾を筆頭にチームから気持ちは強く感じたし、それだけに勝たせてあげたかった気持ちでいっぱいでした。もちろんチャンスが無かったワケではないし、それよりも試合運びの共有や意思統一をさらに高められれば、こういう試合にも勝ち切れるようになってくるのではないでしょうか。良い教訓ともなった試合だったと思います。あと、個人的には選手達の気持ちが出た試合だったこともありそんなに落ち込むことも無かった(追いついてくれたし)わけですが、挨拶に来てくれた選手の悔しそうな顔が何とも言えませんでした。勝ちたかった気持ちが全員の表情から滲み出ていて、ほんの少し嬉しい(?)気もするやら悔しいやらで、そんな彼らを見届けるのがいたたまれなかったり。でも、これだけは忘れて欲しくないのは、今年のチームは着実に成長しているってことです。確かにまだムラもあったりしますけど、今年のチームの色はしっかり出てきていると思います。それを少しずつ体現できていることに自信を持って欲しいし、これからさらにチーム一丸になって成長していければ最高。まだまだこれから山あり谷ありだと思うけど、次の試合も、また今から楽しみです。

 その次戦は1週空いて、6/1鶴見緑地球技場人工芝です。先日プレミアで大勝したばかりのサンガU-18と。やりにくさはあると思いますが、何より自分たちの力を信じて戦ってくれればきっと結果に繋がるはず。関西予選をストレートで通過するためにも、しっかり戦い抜いて結果をもぎ取って欲しいと思います。




lifegoeson7 at 23:59│Comments(0)TrackBack(0) '14ユース 

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