July 22, 2013

【サテライト】関西ステップアップリーグ2013 vs関西学生選抜B

IMG_0128のコピー

 3ヶ月ぶりの開催となったステップアップリーグ。J2日曜固定開催の弊害により、月曜開催が多い中で数少ない日曜での開催が可能だった今節。前日にトップが首位攻防戦を制したことでムードも調子も上昇中のガンバだが、バックアップに回ってしまっている選手の調子を推し量る上ではSULの存在は重要だ。今回は学生選抜Bということで1回生・2回生中心の若いメンバーが相手だが、内田(達)、岡崎、西野など"不運にも"バックアップに回っているフレッシュな面々の出来に注目が行った。また、新外国人のロチャが実戦で見せるフィット感はどれほどのものなのか?見所は多い試合となった。

 しかし、違った角度からこの試合を見ていた人もいるかもしれない。筆者もその一人だ。最も楽しみにしていたのは、選抜に選ばれていた2名のガンバユースOBのプレーヤー達。TMとは異なる公式戦での万博への"帰還"を楽しみにしていた。ガンバの様子を中心に、いつもと少し異なる視点を交えて久々のSUL観戦を振り返りたい。



関西学生選抜B 1−7 ガンバ大阪サテライト
@ガンバ大阪第2天然芝グラウンド
得点者:(選抜B)'21呉屋大翔[PK] (ガンバ)'24・'43・'50・'58・'61ロチャ、'33パウリーニョ、'83武井択也


 時折薄い雲がかかることで照りつける日差しが和らぐこともあった、万博練習場。試合開始45分前にはすでに若い声出し隊による段幕も貼られ、試合のムードを上げていく。SULはTMとは異なる存在と理解しているが、声出し隊もそれはきっと同じことなのだろう。関西Jリザーブチームの順位付けもされるわけだし、SULは決して練習試合ではないのだ。そして学生側にとっても、選抜入りすることで日頃対戦することの無いプロと試合経験が積めることは大きな経験となるはず。選抜メンバー入りすることで得られる刺激も存在するし、有意義なリーグなのだ。

 見学スペースで配布されていたメンバー表を確認すると、楽しみは更に膨らむことに。まずはガンバのメンバーと布陣。

ガンバ大阪【サテライト】
SUL vs関西学生選抜B
9 ロチャ
14 平井将生
11 パウリーニョ
23 武井択也
27 内田達也
25 岡崎建哉
2 オ・ジェソク
26 西野貴治
28 稲森克尚
33 沼田圭悟
29 木村敦志

 ガンバのメンバーを見て楽しみに感じたのは、何と言ってもロチャ。TMでもコンスタントに得点している彼だが、いよいよ出場登録可能になったことで試合出場への意欲は高まっているはず。その彼がどんなアピールを見せてくれるのだろうか。
 一方の学生選抜。スタメンには、見たかった2人の名前がしっかりと連なっていた。本屋敷衛と徳永裕大。今春から進学したガンバユースOBの両選手。本屋敷はCBで、徳永は攻撃的なMFとして揃って出場。万博への帰還を果たした(最も徳永は、前週ガンバとのTMで関学大のメンバーとして帰還を果たしてはいたのだが)。個人的に昨年度のユースには思い入れが強いせいもあり、楽しみな対戦が実現したのだった。

 試合は緩やかな立ち上がりのガンバに対して、アグレッシブに戦いを挑む選抜という構図でスタートする。本屋敷はロチャをマーク。まず学生リーグでは対戦しないであろう反則級の図体を持つロチャに対して、果敢に体をぶつけていく。一方で徳永はチームの攻撃を操るダイナモとして君臨。2回生ながら、関西学生リーグにおいて松田力(びわこ成蹊大・大分トリニータ特別指定選手)や泉澤仁(阪南大・来季大宮アルディージャ内定)を差し置いて得点ランク1位を走るFW呉屋大翔とも、関学大同士ということもあり積極的に絡んで攻撃を牽引していく。

 試合が動いたのは21分。スピード溢れる飛び出しに後手を踏んだガンバ守備陣。エリア内で西野が相手を倒してしまい、PKを献上する。このPKを呉屋がしっかり沈めて、ガンバは先制を許す展開となった。精彩を欠いた立ち上がりのガンバだったが、このPKによって目が覚めたのか攻撃のギアが入り出す。すると失点からわずか3分後、ロチャが得点。ジェソクのグラウンダークロスをエリア内でパウリーニョが受けて、左サイドの岡崎へ。岡崎が深いところから大きなクロスを上げると、これをロチャが頭で押し込むことに成功する。失点直後の得点でリズムが出だしたガンバは、ゴール前への圧力を高める。33分にパウリーニョ、43分にロチャが加点するが、選抜のミスをしっかり突いて得点していった。


ガンバ大阪【サテライト】
SUL vs関西学生選抜B(後半)
9 ロチャ
18 川西翔太
11 パウリーニョ
23 武井択也
27 内田達也
24 星原健太
2 オ・ジェソク
26 西野貴治
28 稲森克尚
33 沼田圭悟
29 木村敦志

 後半は岡崎、平井に代え星原、川西を投入する。選抜の方では引き続き、本屋敷・徳永共に出場時間が与えられていた。試合の方は後半に入っても流れは変わらず、ガンバが優位に試合を進めていく。50分には相手GKがうまくコントロールできなかったボールをロチャがエリアのわずか外で奪い返すと、すかさずゴールへ流し込んで4点目。これによりハットトリックを達成することとなった。止まらないロチャは続く58分、61分にも連続得点。ゴール前での仕事を得意とすることがよく理解できる仕事ぶりで、得点を重ねていった。ロチャについては後述するとして、このロチャの仕事を大きく手助けしていたのがパウリーニョだった。ロチャのための衛星的選手として常に補佐。彼の性格がそのまんま表れている様な、献身的な動きを見せていた。初めて日本で生活をするロチャに対して、ピッチ上ではストレスを感じさせないようなサポート。得点を決めるたびにロチャを祝福する姿には、ほのぼのさせられたのだった。
とどめのゴールは、武井。ここまでシュートチャンスで貪欲に狙っていたが、最後に実を結んだ形。この武井による7点目のゴールで得点は打ち止め。終了間際に稲森と集中の切れかけていたロチャを、吉岡・川浪のユースコンビと交代させたが、その直後に試合終了となった。

わずかな試合出場だった吉岡裕貴(No.37)と川浪龍平(No.36)

ガンバ大阪【サテライト】
SUL vs関西学生選抜B(終了時)
18 川西翔太
24 星原健太
11 パウリーニョ
23 武井択也
27 内田達也
33 沼田圭悟
2 オ・ジェソク
26 西野貴治
36 川浪龍平(Y)
37 吉岡裕貴(Y)
29 木村敦志


 では、この試合で目を引いたガンバの選手についてもう少し詳しく触れていきたい。まずCB。西野はPKを与えたものの、この日はキャプテンマークを巻いていたようにチームを鼓舞する姿も見られた。トップでの出場機会が増えたことで意識に変化があったのかもしれない。トップの試合でも声はしっかり出している様子は見れていたが、近くで見れたことでより感じることが出来た。逆に稲森はまだまだ淡々としている印象が強い。経験は偉大だ。ジェソク、沼田は可もなく不可もなく。ジェソクのスペースへの攻め上がりは豪快だし、武器にしていきたいと思った。続いて中盤。武井は得点を決めたものの終始守備面のタスクを全うしていた。一方で、攻守両面で存在感を感じさせた内田。目立つ・目立っていないの違いだけかもしれないが、点差が開くほどの相手だったことを思えば、武井には得点こそあれど、物足りなさを感じた。逆に内田はボールによく絡み、カウンターの潰し役や正確なフィードによるサイドチェンジで攻撃の基点にも。今のガンバに必要なボランチは、こういった選手ではないかと思うのだが…再びレギュラーに踊り出る日が近いと思いたいのが本音だ。
 ポジション争い激戦の2列目では、パウリーニョと岡崎はさすがの出来。岡崎はボランチより守備の軽減された2列目が現状では適所だろう。内田や平井ともリズム良く攻撃に絡み安定感を感じさせた。ロチャ1点目のアシストになったサイド深くからの長いクロスも素晴らしかった。
 一方で、途中出場の星原や川西などは、ゴールと言う結果でアピールし続けないと現状打破は厳しいと思われるが、不発に終わった。それは平井にも言えるが、川西と平井が45分ずつ出場しながらノーゴール。ベンチ枠の争いも、ロチャがリードする可能性は高まっただろう。星原は…どのポジションでこの先起用していけばいいのだろうか。

 そしてお待ちかねのロチャについて。正直なところほぼ90分間出場していた彼だが、力の差があることもあってかゴールシーン以外ではあまり目立てていなかった。自分が囮になるようなプレーも無かったし、2列目の選手へパスでサポートする場面も少なかったように感じた。ひたすらにゴールを決めることこそが自分の仕事だと言わんばかりのような印象。自分から落ちてきてポストプレーで味方に出すこともあったが、ゴール前では最後に受けてシュートに持ち込むことが多かった。点取り屋なら多少のエゴは必要だし、ガンバには久しぶりのゴレアドールと呼べる選手かもしれない。ただ、前線を機能させるパーツとしては少し疑問が残った。今後ロチャを活かすような連携の構築に期待しつつ、ロチャにもプレーの幅を広げられるような変化に期待したい。プレーが広がれば、より驚異的な存在となるだろう。

 さて、この試合で個人的に楽しみにしていた選抜の2人、本屋敷と徳永について。まず本屋敷に関しては、ロチャとのマッチアップが多く、苦労を極めた。本屋敷も決して線が細いプレーヤーではないが、さすがにロチャとの体格差は明らか。スピードで振り切られることはなくとも、ぶつかり合いで優位に立てることはほとんど無かったと言える。けれど、学生においては規格外と言えるロチャのような選手とマッチアップしたことは必ず糧になるはずだし、今後も継続的に選抜入りして定期的にプロと対戦することができればさらに成長の機会は増える。彼の良さである、声によるチームのオーガナイズも健在。チームに戻ってもレギュラーを死守して、試合に出続けられるように願っている。




一方の徳永は、決定的な仕事こそできなかったが、ガンバユース出身らしいテクニックを存分に発揮。90分間運動量も絶えず、玉際の競り合いにも激しさを見せていた。ボールを持てばさすがのキープ力だし、中盤のプレーヤーの中では最も縦への推進力のある選手だった。呉屋とのコンビネーションがより強固になれば、チームに戻ってもレギュラー争いを制することができるように思えた。本屋敷と徳永、それぞれにとって進学後初めての選抜でのプレーだったが、収穫はたくさんあったはず。これからの成長に期待したいと同時に、またSULで対戦できることを楽しみにしている。




 もう一つの楽しみだった現ユース選手の登場は、終了間際数分間のみの出場と言うことで、特に触れることはしないでおきたい。大差がついたのだから、もう少し早く投入させても良かったのではないかと思ったが、これはアカデミーファンのたわ言ということで。

 というわけで、スコア以外にも選手個々に見るべきところが多かったこの試合。というか、SULだからこそできる楽しみ方と言うべきか。ガンバのことは当然ながら、公式戦の中で対戦相手のアカデミーOBの成長を見守れるのは贅沢な時間の過ごし方である。次の日曜にも、今度は選抜Aとの対戦が予定されている。こちらにもOB選手が含まれる可能性があり、2週続けて楽しむことが出来そうだ。一方、ガンバの方も誰がトップで試合に出て、誰がサテライトに回ってくるのかいよいよ読めなくなってきた。チームが活性化している証拠と思われるし、長らくガンバファンが楽しみたかった楽しみ方が、今まさに出来ていると言える。日曜開催のSULは、今のところ次週が最後。東京へ遠征せずに大阪に残る方には、SUL観戦をオススメしたい。


lifegoeson7 at 23:59│Comments(0)TrackBack(0) '13サテライト 

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