【ユース】高円宮杯U-18サッカーリーグ2012 プレミアリーグ参入戦 vsアルビレックス新潟ユース【ユース】2012Jユースカップ 決勝 vsコンサドーレ札幌U-18

December 23, 2012

【ユース】2012Jユースカップ 決勝トーナメント準決勝 vs横浜Fマリノスユース

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 1週間前、埼玉で掴んだ勝利。それは、最高峰の大会へ再び戻るための権利を得た試合だった。それは決してトロフィーにもシャーレにもならない試合。ガンバ大阪ユースにとっては通過点にすぎない試合だった。だからこそ、ガンバユースにとって、タイトル奪還もまた悲願なのである。その悲願に向けて、まずは決勝の地へたどり着かなければ、夢はついえてしまうだけ。決勝の舞台へたどり着くためにも、是が非でも越えないといけない準決勝だ。

 冷たい風が吹き付ける万博だったが、ホームスタジアムでビッグマッチを戦える幸運を、しっかり活かしたい戦いだ。準決勝のもう1試合、広島・札幌の両サポーターも含め、ユース年代ファンが詰め掛けた万博。1会場で複数の、しかも日本有数のユースチームの試合を見れる喜びも感じながら、ガンバユースの試合開始を待った。



ガンバ大阪ユース1−0横浜Fマリノスユース
@万博記念競技場
得点者:(ガンバ)'42オウンゴール


 プレミアリーグ参入というのは、大きな大きなモチベーションになっていたことは間違いない。その目標を達成した今、Jユース杯に対してどれほど貪欲に挑めるのかというところは、ガンバサポながら少し気がかりではあった。けれど、タイトル獲得の喜びを味わえていない3年生がいるということは、逆に強みに働くのではないか―。やはり、モチベーションというものは、闘争心を掻き立てる重要な要素である。この「タイトルを獲りたい」というモチベーションが、必ずガンバユースに好結果をもたらすはず。私の頭の中に少しだけ横たわっていた少しの気がかりは、いつの間にかポジティブ思考となって握りつぶしてしまえていた。今のガンバユースなら、結果は出せるだろう、と。

 さて、気になる先発メンバー。先週の参入戦で2度の警告を受けて退場となった井手口は、やはりサスペンションで試合には出れなかった。となると、PKまでもつれた柏U-18戦の中盤で挑むことが予想された。以下がスタメン。


ガンバ大阪【ユース】 JY杯SFvs横浜Fマリノスユース
11 薮内健人(3) 9 出岡大輝(3)
7 徳永裕大(3)10 小川直毅(2)
8 東宏樹(2)5 福田浩規(3)
6 内田裕斗(2)2 永保尭(2)
3 本屋敷衛(3)4 福川和希(2)
 1 城森康誉(3) 

 中盤センターは、予想通り東と福田で組ませた。さらに、柏U-18戦でサスペンションだった出岡がJユース杯にも復帰。2週連続となるビッグマッチでの得点に期待がかかった。またバックラインは完全に固定され、磐石の守備をこの試合でも見せてくれるか。

 前半スタート。序盤からガンバがテンポ良くボール回しを披露する。最初のチャンスもガンバだった。出岡→薮内と繋ぎ、最後は出岡が再び受けてシュート。これは相手GKにセーブされるが、立ち上がりからプレミア参入を決めた勢いそのままに、ガンバのリズムで試合が進んでいく。2TOPによる攻撃で幕を開けたガンバの攻勢は、次第にサイドからの攻撃へとシフトしていく。内田による攻め上がりが徐々に見られてきたと思えば、右サイドの小川がスピードで翻弄しようとする。特に小川はいつもの快速を惜しげもなく、横浜相手に見せ付ける。右サイドタッチライン際での攻防は見応えがあったし、どうやってスピードを活かそうとするのか、そのバリエーションに目が行った。単純に、バックラインやボランチからにリングボールに抜け出そうとする場面もあれば、相手DFを背負う形でボールを受けて、自分で相手の後方へボールを出して守備を掻い潜ってはスピードでマークしていた相手を置き去りにしてしまうなど、今度はどんな仕掛けをするだろうと、小川サイドの駆け引きは見ていて楽しかった。一方の内田も、攻め上がりはタイミングが良かったし、仕掛けるところや繋ぐところの選択が的確。突破を図ってからのクロスという場面こそ、まだ増えてはいないが、左サイドの攻撃も滑らかだった。ここは内田個人だけでなく、徳永による左サイドのスペースの作り方がうまかったことも大きい。小川は単独で右サイドを自在に操るような選手だが、内田は徳永とのコンビネーションで左サイドを破ることが多くなった。単独突破も魅力的だけれど、プレーの幅が広がっているのは間違いない。


 小川や内田のサイド攻撃で攻撃のリズムが生まれたガンバ。攻勢は依然続く。一方、ピンチが無かったのかというとそういうわけでもなく、不穏な時間帯があった。それは、シンプルにガンバのバックラインの裏へロングボールを入れる攻撃を仕掛けられたこと。もしマリノスがこのシンプルな攻撃に徹していれば、結果は違ったのかもしれない。小川と内田の裏を狙おうとする意図が明らかだった。ただ、マリノスが執拗に狙ったのは小川の裏。しかし、内田のそれと違って、永保がしっかりと小川の後方スペースをきっちりカバーしていたため、大きな破綻は見られず。肝を冷やしたのは、結果的にオフサイドの判定に救われたシーン。永保がかわされグラウンダーのクロスをエリア内へ送られると、最後は中で詰められネットが揺れた。幸いオフサイドだったが、執拗にこのような攻撃を繰り返されることはガンバにとっては嫌だったかもしれない。

 すると、ようやくスコアが動く。42分、出岡がエリア内で受けると、相手の寄せをかわそうと絶妙のトラップで回避。これに対しさらに寄せた相手DFの足にボールが当たり、そのままゴールネットへ吸い込まれた。予想外の形での先制点。それにしても、エリア内で受けた出岡のトラップと抜け出しは一級品だった。

 意外な形での先制点ではあったが、前半総じて分があったのはガンバ。マリノスはガンバ攻略の糸口を見つけかかった時間もあったが、いかんせんミスが多く目立っていた。内容的にも、妥当なスコアで前半を折り返すこととなる。


 後半、メンバーチェンジ無く迎えたガンバ。前半リズム良くサイドと中央を交互に使う攻撃で攻勢を強めたガンバだったが、追加点を奪いたいところ。まずは出岡が中央突破を図ろうとしてエリア手前で倒される。これで得たFKは出岡自身が蹴るが、惜しくも枠外。幸先良く後半も迎えられたかと思われたが、ここからマリノスが少しずつ盛り返し始める。エリア内まで侵入されるも城森の素晴らしいセーブで事なきを得たかと思えば、その流れのまま与えたCKから混戦に。城森が飛び出して弾き出そうとするも失敗し、DFがライン上に立ちはだかるだけの大ピンチ。ここでシュートを打たれるが、バーの上を越えていく。絶体絶命の大ピンチだったわけだが、DFが目に入ったのか、高めにシュートを打とうとしてくれたおかげで、ミスを誘発できた。それにしても、危険な時間帯。ピンチは迎えたものの、しっかり踏ん張って好機が訪れるのを待つ。

 60分を越えると、しっかり守ってからのカウンターに徹するガンバ。マリノスが前半に比べてよりガンバ陣内で試合を進めようとするのに対し、ガンバはじっと耐える守備を選択。前線から追い回さず、最終ラインで跳ね返してからのセカンドボールをカウンターに繋げていく。しかし、なかなかチャンスは作り出せない。ただガンバ守備陣は粘りに粘る守備でチームに落ち着きを与えてくれた。特に、この日の4枚のDFラインは堅い守備で破綻を許さない。永保はサイドチェンジで右サイドを狙われた時でも、相手のファーストタッチをうまく狙って奪ったり、勝負を挑んで来られても、重心を低くして冷静に対応。もちろん福田がフォローに入ってくれるおかげで、数的不利を作らされずにスムーズにボールを奪えていたのが印象的。本屋敷と福川のコンビは、連携もかなりスムーズ。本屋敷はチーム全体の守備をオーガナイズする役割をしっかり全うできているし、それが故に福川は自分の仕事に徹することが出来ているように見える。ここを通されたら…というところで踏ん張っては最後の一歩が出てくるからカットできるし、冷静な読みでインターセプトもできる。実に頼れるCBコンビに成長したものである。

 この日の守備においては、内田もかなり貢献度が高かった。どうしても攻撃に目が行きがちだったのは、その爆発的な突破力と攻撃参加力、そしてクロス精度だった。しかし今はそれらは一見鳴りを潜めたように試合ではあまり見られなくなった。しかしその一方で、対人守備や裏を取られらた時の戻りの速さなど、SBに必要とされるディフェンススキルが、試合毎に身についている印象。この試合でも、1vs1での粘り強い守備は、十分に相手を苦しめることができていた。今年のプリンスリーグなどでは、少し伸び悩みなのではないかと心配だった、内田。これは内田を含め、色んな選手にいえることだが、やはりシーズン終盤にビッグマッチをこなせてきたことで、レベルアップに繋がっていると言えるだろう。やはり、真剣勝負の場は選手の成長を促すものだ。


 ここまで堅い守備でマリノスの攻撃を跳ね返してきたガンバ。最終ラインだけでなく、前線からのプレッシングもかなり実践していた。特に薮内は参入戦同様、最前線からフォアチェックを何度もトライ。中盤以後の守備を大きく助ける役割を徹底していた。しかし80分になって、ようやくガンバベンチが動く。前半特にサイドや中央に流れて相手を切り裂いていた小川に代え、中村を投入。出岡を右サイドへ回し、薮内を少し中盤に近づけた位置へ。そして中村が今度は最前線でフォアチェックに徹する役目に回った。

ガンバ大阪【ユース】 JY杯SFvs横浜Fマリノスユース('80〜終了時)
11 薮内健人(3) 19 中村文哉(1)
7 徳永裕大(3)9 出岡大輝(3)
8 東宏樹(2)5 福田浩規(3)
6 内田裕斗(2)2 永保尭(2)
3 本屋敷衛(3)4 福川和希(2)
 1 城森康誉(3) 

 中村を投入して、前線からの守備を再徹底しつつ、カウンターの機会があれば中村にゴールを目指せさせる。方向性をシンプルにして、逃げ切りを図る。マリノスも、ここで負けてしまってはシーズン終了ということもあり、パワープレーも織り交ぜガンバゴールを脅かす。マリノスが押し込んでは、ガンバが跳ね返す。苦しい戦いのように見えて、守っていながらガンバのペースで試合は少しずつ終演へと向かっていった。

 ここで耐え抜くことが出来るか、追いつくことを許してしまうのか。勝負の分かれ目であり、チーム力も試されていた。全員が玉際でハードワークすることを怠らない。1vs1では負けないように、務めて冷静に対処をしていく。
苦しい試合だからこそ、勝ちにこだわる。勝ち上がることが出来れば、さらにハイレベルな環境が待っている。リアリズムに徹して、相手の攻撃を凌いでいく姿は、逞しさを強く感じた。いい意味で、ガンバユースらしくない切り抜け方。決して華やかなサッカーではない。ガンバらしくないサッカーと言われればそれまでだが、競り合った試合で勝ち抜いていくことも、育成面においては貴重な貴重な経験ができていると言えるだろう。

 苦しみながら迎えた、試合終了の笛。その瞬間、力のこもったガッツポーズを、多くの選手がしていたことが、この苦しかった戦いを象徴していた。苦しんで掴んだ決勝の地への切符。オウンゴールの1点を守りきったサッカーで決勝進出を果たしたことに関して梅津監督は、結果的に守備的とも言える内容にもかかわらず、勝利に漕ぎ着けたことは納得できなかったようだ。
【2012Jユースカップ 準決勝 G大阪 vs 横浜FM】梅津博徳監督(G大阪)記者会見コメント

 しかし、これはガンバユースにとって大きな大きな勝利であることは間違いない。それは選手も監督・スタッフもよく理解できていること。ただ、育成年代において勝負に徹することが必ずしも正解とは限らない。クラブ生え抜き選手を育てることと、より選手をハイレベルな環境で戦わせていくことのジレンマは常に付きまとう。それでも、結果が出る喜びもまた、成長には大切な材料であることを私は信じて疑わない。今はとにかく、ユースっ子が笑顔で大会を終えられることを切に願っている。

 決勝戦は、明日行われる。トップチームが、前日大阪ダービーで勝利を収めた長居スタジアムでの決勝戦。相手はコンサドーレ札幌U-18と決まった。準決勝広島戦では延長に入ってからの怒涛の攻撃で5得点。先週高円宮杯3連覇を決めた広島を粉砕した札幌の強さは誰もが知るところ。しかし、ガンバユースにとっては"リベンジ"の機会。昨年のこの大会で敗退したのは、北の地、札幌でのアウェイゲームだった。あれから1年と少し。昨年勝てなかった相手に、長居と言えども大阪の地で戦える地の利が我々にはある。きっと、アツい試合になることは間違いない。

 クリスマスイヴが決勝戦。大切な約束がある人も、そうでない人も、青と黒に心酔する人々にはぜひとも見守っていただきたい。1年間彼らを追ってきた私も、今年最高の笑顔が長居スタジアムで見れることを、心の底から楽しみにしている。






lifegoeson7 at 23:59│Comments(1)TrackBack(0) '12ユース&Jrユース 

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この記事へのコメント

1. Posted by かる   December 24, 2012 02:53
5 横浜戦、個人的にはツキと相手のミスに助けられたのが大きかったと感じました

城森の「いいときの藤ヶ谷」降臨的な難しいのを弾くプレーも有りましたが

繋ぎにミス多く苦しくしてしまった感じがトップと同じでしたがガンバっ子は守備意識の高さが有り、凌ぐ事が出来ますね

参入戦の疲れもあったかも

交代を一人しか使わない采配はわかりませんが、おっしゃるように結果より壁を乗り越えてみろ!だったんでしょうか

井手口がメンバー外は参入戦の退場が適用だったんですね

準決勝に出た4チームで「止める、蹴る」が安定してたのはガンバユースが一番に思いました


広島VS札幌も見ました

札幌のドリブラー達は脅威でしたが、広島はもっと強いのかと思いましたが「組織頼み」で個のアクセントに欠ける印象を受けました

ガンバの方が個のアクセントも有り、バランスはいいかもと思って見てたら…延長でああなるとは…


札幌のドリブル力は厄介ですが、切り替え速く数的有利を作るを今まで通りが出来れば、点は取れそうなので…

残念ながら決勝は行けません

中1日で疲労も心配ですが優勝を信じてます

平尾と井手口が見たかったです

徳永も昇格出来ないんですね
大学でやるんでしょうか?
CBの2人といい、今季のガンバユースの遺伝子はトップに入れときたいですが

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