【ユース】2012Jユースカップ 決勝トーナメント準々決勝 vs柏レイソルU-18【ユース】2012Jユースカップ 決勝トーナメント準決勝 vs横浜Fマリノスユース

December 17, 2012

【ユース】高円宮杯U-18サッカーリーグ2012 プレミアリーグ参入戦 vsアルビレックス新潟ユース

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 「時は来た。」
ありきたりの表現だが、あまりにもこのフレーズがふさわしく感じたため、使うことにした。悲願であるプレミアリーグ昇格のために、日々切磋琢磨して、苦しい戦いを乗り越えてきたガンバユース。振り返ればキリは無いが、まず育成年代における日本最高峰の戦いの舞台へ挑むためには、この戦いを勝ち抜かなければならない。そして、この1年間で準備に準備を重ねてきた。これまでの日々をつい頭で反芻していると、ついありきたりな表現しか浮かばなくなってしまったのである。
 プレミアリーグ参入戦。よりハイレベルな環境に身を置く事が重要な育成年代において、プレミアリーグであるかそうでないかの差は、決して小さくない。ただでさえガンバユースには、「名門」「関西の雄」などという言葉もつけられることが多かった。しかしそれも今は昔。だからこそ、その言葉に負けないような育成機関であるためにも、プレミアリーグ参入は、ガンバアカデミーにとっての悲願だ。

 ユースっ子それぞれのサッカー人生だけではなく、ガンバユースにいるという使命も背負わなければいけない、大きな大きな試合。ユースだけでなく、ガンバアカデミーにとってのビッグマッチを、現地へ赴き見届けてきた。



アルビレックス新潟ユース0−1ガンバ大阪ユース
@埼玉スタジアム2002第2グラウンド
得点者:(ガンバ)'43出岡大輝


 来年の高円宮杯プレミアリーグ進出を懸けた参入戦。ガンバ・新潟以外の他の出場チームは、北海道大谷室蘭高校(北海道代表)、JFAアカデミー福島(東北代表)、桐光学園高校(関東代表)、ジュビロ磐田U-18(東海代表)、広島皆実高校(中国代表)、香川西高校(四国代表)、大津高校(九州代表)と、全国的に名の知れた高校・クラブが出揃い、それぞれにプレミア昇格を目指して埼玉へ集結した。
 ガンバの相手となる新潟ユースは、北信越代表。主将であり来季トップ昇格が内定している川口尚紀や酒井高徳の弟、2年生の酒井高聖を擁して、プリンスリーグ北信越を制した。最終節に星陵高校を破って逆転で優勝したことは記憶に新しい。難敵であることは間違いない相手だが、こちらも直近のJユース杯で川崎U-18や柏U-18を破って勢いは最高潮。見所の多い戦いとなったこの試合には、プリンスリーグ関西優勝時から応援に行くことを公言していた私も無事埼玉へ赴くことに成功し、一部始終を見届けることができた。

 試合前日の夜、登録メンバーリストが掲載されたJFAのページを見て、いの一番に気付いたこと。それは、井手口が10番を背負うことになっているという事実だった。直近のJユース杯も準々決勝まで5試合を消化したわけだが、彼が出場したのはカターレ富山U-18戦のみ。この冬はあまり出番が無いのかもしれないと感じていた私にとって、少しの驚きだった。そして、この1試合のために10番に登録されたからには、試合にも出場してくるのではないか?と、思いを馳せながら眠りについた、決戦前夜。明くる当日、その予想はやはり正しかったようで、スタメン組のウォームアップに混じる彼の姿があった。


ガンバ大阪【ユース】 PL参入戦 vs新潟ユース
11 薮内健人(3) 9 出岡大輝(3)
7 徳永裕大(3)8 小川直毅(2)
10 井手口陽介(1)5 福田浩規(3)
6 内田裕斗(2)2 永保尭(2)
3 本屋敷衛(3)4 福川和希(2)
 1 城森康誉(3) 

 2012ガンバユースのベストメンバーと言えば、おそらくこの布陣のことだろう。この大一番で、ベストメンバーを揃えることができた。戦い方もこれまでと不変だろうし、いつも通りのガンバユースの力を見せれば必ず勝てるはず。また、このメンバーであれば、いつも通りの力を発揮できるはずだ。その「いつも通りの力」を、どれだけ長い時間見せられれば、おのずと結果はついてくる。
 試合は立ち上がりから、ガンバがボールを優位に支配し、リズム良く新潟相手に攻め立てる。薮内と出岡による前線からのプレッシングも抜かりは無い。新潟に自由を与えず、セカンドボールを中盤と連動して奪っていく。新潟としては、川口を有効活用してサイド攻撃を展開させようとするが、ガンバのチェイスが鋭く、思うようにボールを前に運べない。時間が進むにつれ、プレーエリアも少しずつ新潟陣内の奥深くへ入り込み、ジリジリとガンバが新潟を追い詰めていく。また、井手口と福田によるセカンドボール奪取も素晴らしく、奪ってからの前の向き方も、とてもテンポが良かった。両者共に玉際での強さと柔らかさを持ち合わせているため、ボランチの位置でボールが収まる。そのボランチから、左の徳永へ渡れば、内田を経由したサイド攻撃へ繋がっていく。逆に右サイドの小川を使う場合には、小川のスピードを直接活かした的確なパスで相手の裏を取っていく。小川と内田によるサイドを深く突く攻撃は、Jユース杯を通じても試合毎に良くなっている印象だ。
 この中盤の連動具合を見ながら頭をよぎったのは、12/2の阪南大学グラウンドでの同大学とのTMのことだった。小川の使い方への指示は割と細かかったのが印象に残っている。また小川自身に対しても、攻撃だけでなく守備への切り替えの速さやプレッシングの連動性を高める要求を、監督が求めている場面があった。TMと本番で相手の違いはあるにしろ、小川の使われ方・使い方は一貫していた。自分たちの強みや相手の弱みを確実に突いて、モノにする。繰り返し鍛錬してきたことが、実践できればきっと結果はついてくるのである。事実、前半のガンバはラストパスのところで中盤と前線が噛み合わない場面が頻発したが、あと一歩のところまで新潟守備陣を翻弄できていた。それは、トレーニングでの成果でもあったし、やっていることに一切間違いは無かった。だからこそ先制点は欲しかったし、どうしても必要だった。
 待望の先制点は、まもなく前半も終わろうとしていた43分に訪れる。右サイドの小川がワイドに開いて受けると、大きめのクロスを逆サイドに。少々大きいクロスになったかと思ったが、中で出岡がDFを引き付けたおかげで、逆サイドには内田がフリーで待ち構えることができた。内田は冷静に頭でクロスボールを丁寧に落とすと、出岡がこれを受けて、ゴールネットへ押し込むことに成功。押し気味の中奪えなかった先制点を、ようやく奪ったガンバ。理想を言えば、中盤の動きを見てもまだもう1点は奪えた内容だったが、1点リードの上々な出来で前半を折り返すことになった。


 メンバーチェンジも無く迎えた後半。引き続き追加点を果敢に狙っていくガンバ。ボランチから小川、徳永、内田が絡み、2トップのキープ力を活かして分厚い攻めを講じる。ビッグチャンスは60分ごろに訪れる。出岡が中央で受けて徳永へ落とすと、エリア内で徳永が抜群の抜け出しで相手DFを置き去り、シュート。決まったかと思ったパーフェクトな崩しからのシュートだったが、このシュートは至近距離で相手GKに止められてしまう。ここまでボールは支配するものの、決定的なシュートはそこまで多く作り出せていなかっただけに、鮮やかに崩せたこの場面ではゴールを決めておきたかった。大きな代償とならなければいいのだが・・・。そう思ったことが、現実になる。63分、ここまで中盤で奮闘していた井手口が2枚目の警告で退場となってしまう。質の高い中盤で攻守両面で効いていた井手口を欠くだけでなく、紙一重となるであろう大一番で数的不利になったガンバ。スコアこそまだリードを保っていたが、一気に逆境へと突き落とされる。井手口が退場したことにより、中盤のバランスを保ちたい梅津監督はすぐに修正を施す。右サイドでの小川による攻撃力を捨て、東を投入。また同じタイミングで右サイドに出岡を下ろしてこさせ、4-4-1へとシフトチェンジする。

ガンバ大阪【ユース】 PL参入戦 vs新潟ユース('63〜'76)
11 薮内健人(3)  
7 徳永裕大(3)9 出岡大輝(3)
17 東宏樹(2)5 福田浩規(3)
6 内田裕斗(2)2 永保尭(2)
3 本屋敷衛(3)4 福川和希(2)
 1 城森康誉(3) 

 10人になったガンバは、一気に自陣へと追いやられてしまう。そして、ここからガンバの長く険しい時間が始まった。新潟の攻撃は引き続きサイドを多用した攻撃。クロスボールを中に入れられる分には比較的対処できていたのだが、なかなかセカンドボールが拾えなくなっていく。出岡や徳永も低い位置に下がってサイド攻撃へ対処するため、クリアボールも高い位置で保持できない。跳ね返しては拾われる苦しい展開。さらに追い討ちをかけるように、ガンバユースへ逆境が襲い掛かる。76分、主将・福田が負傷のため交代を余儀なくされる。先発ボランチ2枚を欠くことになる厳しい展開。個人的には、東と徳永でボランチを組ませる形を取るかと思ったが、梅津監督の策は違った。ここで福田に代えて投入したのは和田(一)。右サイドに和田を置き、永保をボランチへ置いたのだ。以前にもスクランブルで配置したことはあったと記憶しているが、この場面で永保をボランチへ配置するとは思わなかった。よって、構成はこのような配置になった。

ガンバ大阪【ユース】 PL参入戦 vs新潟ユース('77〜'86)
11 薮内健人(3)  
7 徳永裕大(3)9 出岡大輝(3)
17 東宏樹(2)2 永保尭(2)
6 内田裕斗(2)13 和田一真(2)
3 本屋敷衛(3)4 福川和希(2)
 1 城森康誉(3) 

 福田さえも失ったガンバは、ひたすら新潟の攻撃に対して耐える時間が続く。しかし、ここで活躍を見せたのが、福川・本屋敷のCBコンビと、徳永だった。まず福川である。前半から読みを活かしたインターセプトを何度も見せ、新潟の攻撃を寸断させていたが、この苦しい時間帯でもその能力を如何なく発揮。裏を取られるようなボールに対しても冷静にスピードで対処しては事なきを得れば、1vs1を仕掛けられてもファウルを犯すことなく冷静沈着にボールを狩っていく。ここを破られるとあわやという場面で、何度もピンチを防ぐことが出来たのは、福川によるところが大きかった。また、本屋敷の闘将っぷりは、この試合でもチームに落ち着きを取り戻させて、一人声を張り上げてはオーガナイズしていた。時間が進むにつれ新潟も少しずつロングボールを使うことを選択してきていたが、本屋敷がいれば跳ね返してくれる。統率力と高さへの強さはガンバユースらしくはない選手だが、今年のガンバユースを象徴するような逞しさだ。福川と本屋敷の奮闘が、終盤の逆境を跳ね返すことが出来た大きな要因であることは間違いない。さらにもう一人、終盤の苦しい時間帯にチームを救ったのが、徳永だ。福川・本屋敷・または城森が跳ね返したボールに対して、セカンドボールを意地でも奪い返そうとする姿には、本当に胸を打たれた。自陣深くで拾ったボールでさえも、簡単に蹴り出すようなことはせずにドリブルとテクニックを活かして前へ前へと運んでいく。単独で前へ運ぼうとするあまり、時には深いタックルを受けそうな場面もあったが、持ち前のテクニックで相手をひらりとかわす姿には、試合展開でハラハラさせられている中でも、安心させられた。もちろん内田のサポートも献身的だったことは見逃せないのだが、徳永の状況に応じた危機回避力と時間の使い方は、頭の良さを感じさせられた。終盤のこの3人の踏ん張りが、勝利を大きく引き寄せる原動力となった。





ガンバ大阪【ユース】 PL参入戦 vs新潟ユース(終了時)
19 中村文哉(1)  
7 徳永裕大(3)9 出岡大輝(3)
17 東宏樹(2)2 永保尭(2)
6 内田裕斗(2)13 和田一真(2)
3 本屋敷衛(3)4 福川和希(2)
 1 城森康誉(3) 

 84分、ここまで前線でプレッシングを絶えず続けていた薮内に代え中村を投入。最前線からの守備を強化して、最後はチーム全員で逃げ切りを図る。10人となり、あまりに苦しい展開が続いたが、新潟がロングボール一辺倒とはならず、ある程度同じようなリズムで攻めを繰り返してくれたことで、少し助けられたようなところもあった。しかし、この逆境を耐え抜くことでさらに強さを身につけられる。ピッチで戦う10人、みんなが必死だった。声を出すサポーターも必死だった。ふと客席を見たときの、ご家族の祈りの表情を見て、私もどうか逃げ切ってくれと祈りながら最後のアディショナルタイムに入る。4分。余りに長いと感じた4分間だった。最後の最後に、カウンターからビッグチャンスも得たが、モノにできるほど余力は残っていなかった。まさに苦闘。それでも、彼らはやってくれた。やってのけた。試合は終わった。ガンバ大阪ユース、2013年高円宮杯プレミアリーグへの挑戦権獲得。苦しい苦しい戦いを乗り越え、ようやく全国へのスタートラインに立つことを許された瞬間だった。

 試合後は、まさに歓喜爆発。3年生のためにと下級生はガンバり、後輩のためにと3年生が置き土産をプレゼントしてくれた。大一番で退場した井手口は、責任を感じ涙を流して引き上げていたそうだ。それでも最後はみんなが笑顔。みんなで掴んだプレミアリーグ昇格なのである。試合後客席に向かって主将の福田は、Jユース杯奪還も力強く宣言してくれた。2012年のガンバユースは、まだまだ強くなれる。この試合はタイトルが懸かっていたわけではないし、彼らには勲章としてトロフィーを持たせてやりたいと強く願う。それだけに、Jユース杯がますます楽しみである。






lifegoeson7 at 02:14│Comments(4)TrackBack(0) '12ユース&Jrユース 

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この記事へのコメント

1. Posted by かる   December 17, 2012 08:30
5 15日は天皇杯に行ってました

トップはグダグダの極みでしが…


ユースの結果が気になり携帯でチェックしてたらPC用だからか0−1の表記がズレてホントに勝ったのか?な感じでいたところ、あるサイトの投稿でユースの勝利を知りました

昇格者がいないメンバーがガンバユースに大きな置き土産をしてくれました

タイトルも掛からず、3年生は自らは、そのカテゴリーで戦うわけでも無いのに

ガンバ愛が、それを成したと思います

それぞれの進路に進み、サッカーを続けるなら岡崎のように成長して帰って来て貰いたいです

22日、23日はJユースカップ、天皇杯と参戦します

決勝は行けませんが08以来の優勝を勝ち取って貰いたいです
2. Posted by anziyasu   December 17, 2012 18:37
かるさん>天皇杯観戦お疲れ様でした!トップらしいスコアですね…w
ユースは、10人になってから本当に苦しい戦いでした。でも、一人ひとりの気迫は前面に、また強烈に出ていました。そんな姿を見せられたら、こっちまで力が入ってしまいました。
彼らはまだタイトル奪取に向けてギラギラしてますし、Jユース杯の戦いも本当に楽しみです。まずは22日に、今年最後の万博にて笑顔で終われることを願いたいですね。
3. Posted by たからっち   December 17, 2012 23:34
5 すばらしい 試合 ありがとう♪
4. Posted by anziyasu   December 18, 2012 15:36
たからっちさん>本当に、素晴らしい試合でした!私の文章力ではその素晴らしさの数パーセントしか表現できていないので、悔しいです。
Jユース杯でも、このたくましさと強さを見せてもらいたいものです!

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